【レポート】みんなでつくる観察園講座(12月 田んぼ)

 12がつにち(土)自然しぜん体験たいけん観察かんさつえん講座こうざ「みんなでつくる観察かんさつえん」を実施じっししました。だいかいのテーマは【んぼ】です。
 講師こうしは、大阪市おおさかしエコボランティアおし喜博よしひろさんと中谷なかや憲一けんいちさんと大阪おおさか市立しりつ環境かんきょう科学かがく研究けんきゅうセンター桝元ますもと慶子けいこさんと秋田あきた耕佑こうすけさんです。

 はじめに、桝元ますもとさんから“自然しぜん体験たいけん観察かんさつえんちとその趣旨しゅしについて“ はなされました。

 SDGsのデコレーションモデルからもかるように、基盤きばんになっているのは環境かんきょうりくうみみず大気たいき生物せいぶつなど)すなわち自然しぜん資本しほんです。
 自然しぜん資本しほんすべての目標もくひょう達成たっせい必要ひつようなものです。

 つぎに、おしさんから本年度ほんねんどべい講座こうざのおはなしがありました。
 自然しぜん体験たいけん観察かんさつえんんぼはB~Fまでの5まいです。Bでんには、古代こだいまい紫黒米しこくまい赤米あかまい)をえていました。11がつ1にち稲刈いねか前後ぜんごみずいていましたが、あと350にちくらいは湛水たんすいしています。 いわゆる、冬水とうすいんぼです。

 6がつ田植たうえをしました。Bでん古代こだいまい、C・Dでんにウルチまい、E・Fでんにもちごめえました。Fでんみずると、カブトエビがたちまちいてました。以前いぜんは、北海道ほっかいどうではおこめ出来できないとわれていました。ところが、いまではブランドまい産出うみだしています。でも、品種ひんしゅ改良かいりょう気候きこう変動へんどういつけなかったら栽培さいばい適地てきちがなくなり、絶滅ぜつめつおそれもあるでしょう。野生種やせいしゅ遺伝的いでんてき多様性たようせい維持いじすれば、多様たよう環境かんきょうのこれるのではないでしょうか。

 水田すいでんとその周辺しゅうへん維持いじ管理かんり仕方しかたについて、つぎのようにかんがえています。
 水田すいでんBは、常時じょうじ冠水かんすいんぼにして、水生すいせい生物せいぶつ生活せいかつ確保かくほするように維持いじ管理かんりをします。水田すいでんC~Fは、休耕きゅうこうちゅうつち富栄養化ふえいようかするようにたねをまきます。
 そして、水田すいでんないもの生活せいかつ環境かんきょう保全ほぜんはかっていきます。

 常時じょうじ冠水かんすいんぼにはもの種類しゅるいおおいことがかっています。

 講義こうぎのあと、自然しぜん体験たいけん観察かんさつえんんぼにかけました。

 休耕きゅうこうちゅうつちづくりに、根粒菌こんりゅうきんやいろんな土壌どじょうきんえるように、種蒔たねまきをしています。 

E・Fでん レンゲソウをきました。

D大麦おおむぎをまいています。

Cはなです。

 昨秋さくしゅうのヒガンバナの開花かいか見事みごとでしたが、あまりにもおおすぎるので、球根きゅうこん除去じょきょこころみました。1種類しゅるいのみえすぎると、ほか植生しょくせいうしなわれるためです。ヒガンバナの球根きゅうこんは、欠片かけらでも芽生めばえます。かえって増殖ぞうしょくさせないように慎重しんちょうさが必要ひつようです。

 今年ことしは、トビイロウンカが、6がつごろ梅雨つゆくもって1000~2000㎞はなれたみなみくにからたくさんやってました。そのため、全国的ぜんこくてき被害ひがいけた稲田いなだおおくありました。
 しかし、ここ鶴見緑地つるみりょくちでは、ウンカの発生はっせいられていません。おそらく、ウンカを捕食ほしょくするものおおくいたため、うまく釣合つりあいがとれていたのだとおもわれます。

 トビイロウンカは、あめ一緒いっしょんぼのうえにポトンポトンとちて、稲苗いなえにしがみつきたまごみます。
 そして、いねとも成長せいちょうしていき、だい2だいだい3だいすすみます。

 だい3代目だいめ成虫せいちゅうはねながく、写真しゃしん成虫せいちゅうはまさに飛翔ひしょう成虫せいちゅうです。ながはね成虫せいちゅう何処どこかまたとおくに飛散ひさんし、ったさき子孫しそんやしていきます。 

  自然しぜん体験たいけん観察かんさつえん水田すいでんは、収穫しゅうかく目的もくてきでなく、水田すいでんという環境かんきょうにやってくるものを「観察かんさつする」としてとらえていきましょう。

 次回じかいは、1がつにち(土)場所ばしょは“野生やせい広場ひろば“です。