【レポート】「カマキリ博士の昆虫教室」＠大阪市立喜連西小学校

大阪市（おおさかし）平野区（ひらのく）の喜連（きれ）西（にし）小学校（しょうがっこう）で、１０月（がつ）２６日（にち）に出前（でまえ）講座（こうざ）「カマキリ博士（はかせ）の昆虫（こんちゅう）教室（きょうしつ）」を開催（かいさい）し、６年生（ねんせい）６１名（めい）が参加（さんか）しました。

講師（こうし）はカマキリ博士（はかせ）でおなじみ昆虫（こんちゅう）科学（かがく）研究（けんきゅう）センターISRCの『渡部（わたなべ）宏（ひろし）先生（せんせい）』です。

まずはみなさんにカマキリに触（ふ）れてもらいます、とカマキリ博士（はかせ）がいうと途端（とたん）にざわめき出（だ）すのがいつもの出前（でまえ）講座（こうざ）なのですが、今回（こんかい）のクラスは皆（みな）さん落（お）ち着（つ）いていて全員（ぜんいん）がスムーズにカマキリに触（さわ）ることができました。

もちろん、担任（たんにん）の先生（せんせい）も、今回（こんかい）は教頭（きょうとう）先生（せんせい）にも触（さわ）ってもらっています。教頭（きょうとう）先生（せんせい）は虫（むし）が好（す）きだったみたいで、誰（だれ）よりも積極的（せっきょくてき）にカマキリと触（ふ）れ合（あ）っていました。

みんながカマキリに触（ふ）れあった後（あと）は、生態系（せいたいけい）の授業（じゅぎょう）です。

子（こ）どもの小（ちい）さなカマキリが敵（てき）に出（で）くわした際（さい）、どうするか？というカマキリ博士（はかせ）の投（な）げかけに皆（みな）さんでグループになって話（はな）し合（あ）い、実際（じっさい）にカマキリがする行動（こうどう）を演技（えんぎ）してもらいました。

このように迫真（はくしん）の演技（えんぎ）をしてくれた子（こ）もいました。カマキリ博士（はかせ）が触（ふ）れても完全（かんぜん）に死（し）んだふりをこなしていました。

カマキリの幼虫（ようちゅう）は、自分（じぶん）より少（すこ）し大（おお）きな相手（あいて）には体（からだ）を大（おお）きく見（み）せたりしますが、鳥（とり）やトカゲなど勝（か）てそうにない相手（あいて）には死（し）んだふりをしてその場（ば）を凌（しの）ぐという生態（せいたい）があります。

食物連鎖（しょくもつれんさ）について勉強（べんきょう）した後（あと）は、校庭（こうてい）に出（で）てみんなで昆虫（こんちゅう）探（さが）しを行（おこな）いました。

池（いけ）や草（くさ）むら、木立（こだち）など様々（さまざま）な場所（ばしょ）に昆虫（こんちゅう）たちは隠（かく）れています。この日（ひ）見（み）つかったのは「スズメガの幼虫（ようちゅう）」「アメンボ」「イラガの幼虫（ようちゅう）」「オンブバッタ」などでしたが、なんとオオカマキリも見（み）つかりました！

イネ（いね）科（か）の背丈（せたけ）が高（たか）い草（くさ）むらにオオカマキリがいたことを発見（はっけん）した子（こ）が持（も）ってきてくれました。

オオカマキリがいるということは、それだけオオカマキリの食（た）べる昆虫（こんちゅう）が豊富（ほうふ）に存在（そんざい）するということ。この喜連（きれ）西（にし）小学校（しょうがっこう）の校庭（こうてい）だけで食物連鎖（しょくもつれんさ）が成（な）り立（た）っている証拠（しょうこ）だとカマキリ博士（はかせ）は言（い）います。

いろいろな小学校（しょうがっこう）で出前（でまえ）講座（こうざ）を行（おこなっているカマキリ博士（はかせ）ですが、今年（ことし）初（はじ）めて大阪市（おおさかし）の小学校（しょうがっこう）の中（なか）でカマキリが見（み）つかったんだそうです。

その後周（ごしゅう）辺（へん）を散策（さんさく）すると、オオカマキリが産（う）んだ卵（らん）鞘（しょう）（たまごのかたまり）も見（み）つかり、また来年（らいねん）この喜連（きれ）西（にし）小学校（しょうがっこう）でカマキリの赤（あか）ちゃんが誕生（たんじょう）することを祈（いの）り、昆虫（こんちゅう）講座（こうざ）を終（お）えました。

このように、校庭（こうてい）のわずかな面積（めんせき）でも草（くさ）むらなどを残（のこ）しておくと様々（さまざま）な昆虫（こんちゅう）の隠（かく）れ家（が）となり、それを食（た）べにカマキリもやってくるという生態系（せいたいけい）が出来上（できあ）がった構図（こうず）を間近（まぢか）に見（み）ることができ、大変（たいへん）いい経験（けいけん）になった授業（じゅぎょう）になりました。