【レポート】第1回時事問題講座「かめおかプラスチックごみゼロ宣言の取り組みについて」

7月3日(土)時事問題講座2021の第1回「かめおかプラスチックごみゼロ宣言の取り組みについて」をオンラインで実施しました。

講師は、亀岡市環境先進都市推進部長の山内剛さんです。

山内さんから次のように発表がありました。

 

最初に亀岡市の紹介です。

市の三大観光の一つである保津川下りでは、四季の自然景観を楽しむことができ、嵯峨野トロッコ列車と合わせて、年間150万人の観光客が訪れます。

保津川では、雨が降ったあと川の水位が下がると漂着したゴミが現れ、樹木に引っかかったプラ製レジ袋などがぶら下がり、景観を損ねています。

「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」に取り組むきっかけは、保津川下りの船頭さんによる清掃活動が原点です。

『こども海ごみ探偵団』では、ごみを拾うだけでなく、ごみの種類を分析し、海と川とでは何が違うのかをこどもたちと一緒に考えます。

ごみの種類はほとんどがペットボトルやレジ袋などのプラスチック製品です。
川ごみと海ごみの違いは、川ごみは原型のままであり、海ごみは川から流れて海へ行くまでの間に砕けたり、紫外線によりぼろぼろに細かくなっていて拾えない状態です。

こどもたちは、川から海へ流れるまでに川で形のあるうちに拾わないとだめだということを導き出し発信しました。
その結果、生まれたのが「保津川の日」です。

「保津川の日」は、毎年3月の第1日曜日に実施しています。
河川の清掃イベントでは最大規模です。
堤防を歩いてごみを拾う組とラフティングに乗り川の中のごみを拾う組とに分かれて活動します。また、亀岡の恵みを食するエコ屋台なども出店し、市民・企業・行政と一体になって環境保全に取り組んでいます。

消費者、市民の皆さんが取り組みやすく、ビジョンを共有するため、「ロゴマーク制作ワークショップ」を開催し、環境ロゴマークを作成しました。

エコバッグを持参されていないとき用に有料で紙袋を提供しています。
紙袋のデザインは芸術とコラボし、プラカードをイメージしたものになっており、主語をWEにすることで消費者目線でのメッセージの発信というデザインになっています。

WE IMAGINE:みんなで考えましょう
WE CONNECT:みんなで思いをつなげましょうWE CHOOSE:みんなで選びましょう
WE TAKE ACTIONS:みんなで行動しましょう

「環境×芸術」のコラボによるレジ袋削減に向けた取り組みのうち、役目を終えたパラグライダー生地を活用してエコバッグをつくる「フライバッグプロジェクト」で生まれたエコバッグが『HOZUBAG』として商品化され、販売がスタートしています。

環境プロジェクトから始まった事業が経済活動へと進化し、雇用も生み出しています。
こうした、環境という視点だけでなく、経済性を持ちながら環境を起点にした取り組みが、事業の継続性を高め、長期的なビジョンで進められるひとつのモデルとなり、今後も持続可能な事業を展開していきたいです。

保津川クリーン作戦の参加者の年代も下がり、幅が広がってきています。

今年の大型連休に実施した保津川周辺の清掃活動ではレジ袋のごみが大幅に減少していることが確認されています。

新感覚の清掃活動『エコウォーカー』事業では、気軽に参加できるところが受け入れられているようで、登録者数が増え、緩やかなネットワークが広がっています。

 最後に利便性を求めるだけでなく、自分たちができることをできる範囲でする。失敗してもいいのでみんなでやりましょうよという気持ちで、また、市民の皆さんにまちに誇りを持ってもらいたいとの思いで事業を進めてきたと話されています。

 参加者の皆さんからは、「条例化される苦労や商店街の反対などよく乗り越えられた。とても良い取り組みだ」「亀岡市民の皆様の意識の高さを大変感じました」「取り組みが素晴らしく人の教育を通じた時系列の縦のつながり、地域の皆さんを巻き込んでの横のつながり感銘しました」などの感想が寄せられました。
 また、いただいた多くの質問にも丁寧にお答えいただき、「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」の取り組みがよく理解できる講演会でした。