【レポート】お米作り連続講座 第9回「土壌調査・ツルグレン」

 3がつ21にち(日)にちに「お米作こめづく連続れんぞく講座こうざだい9かい」を実施じっししました。講師こうしは、大阪市おおさかしエコボランティアのしのぶ喜博よしひろさんと中谷なかたに憲一けんいちさんです。 

 今回こんかいは、お米作こめづくりに必要ひつようつち土壌どじょう調査ちょうさとツルグレン装置そうち使つかったもの抽出ちゅうしゅつおこないました。

 まず、1かい研修けんしゅうしつ講師こうししのぶさんより土壌どじょう調査ちょうさ方法ほうほうとツルグレン装置そうちでの土壌どじょう生物せいぶつ抽出ちゅうしゅつ方法ほうほう簡単かんたん説明せつめいがありました。

 つぎに、自然しぜん体験たいけん観察かんさつえんて、土壌どじょう採取さいしゅおこないました。

 はじめに、水田すいでん5まいつち採取さいしゅおこないました。

 ちょうど、あめがって、やわらかいつち採取さいしゅできました。

 水田すいでんBは冬水とうすいんぼとして、1ねんじゅうみずがはってあり、このは、マガモがあそびにていました。

 水田すいでんCは11がつごろたねまきをしたはないていました。

 水田すいでんD、水田すいでんE,Fには、10がつ25にち講座こうざたねまきをった大麦おおむぎとレンゲソウがそれぞれのんぼにえていました。水田すいでんE・Fのレンゲソウはもうすこしではなはじめそうです。

 大麦おおむぎとレンゲソウは、田植たうまえに、そのままむことで土壌どじょう改良かいりょう役立やくだちます。

 つぎに、おな自然しぜん体験たいけん観察かんさつえんなかにあります野草やそう広場ひろばなかあたり、はたけ耕起こうき有機ゆうき栽培さいばいうね耕起こうきしたうねの2しょ実生みしょうりん雑木林ぞうきばやしで、それぞれしたつち採取さいしゅしました。

 10しょ採取さいしゅしたつち室内しつないかえ土壌どじょう分析ぶんせきおこないました。

 あらかじめ用意よういしていたふたつきの容器ようきなかに、140mlまで蒸留水じょうりゅうすいれ、つぎに、162mlの目盛めもりまでみずるようにかえったつちれました。

 つぎに、ふたをして5ふんほどります。

 そのあと沈殿ちんでんするまでしずかにちます。

 沈殿ちんでんするのをっているあいだに、午後ごごからおこなもの調査ちょうさのため、ツルグレン装置そうち使つか準備じゅんびおこないました。

 ツルグレン装置そうちとは、体長たいちょう0.2~2㎜程度ていど中型ちゅうがた土壌どじょう生物せいぶつ採集さいしゅうするための器具きぐびます。

 三脚さんきゃくだいせた漏斗ろうとにふるいをセットし、ろうえ採取さいしゅしたつち山盛やまもりにれていきます。(今回こんかいは、つちあめれていたので、みずをかけずにそのままおこないました。)

 白熱はくねつとう土壌どじょううえかららすことで高温こうおんになり、つちなかにいるちいさなものたちは、あつさでしたちていきます。4時間じかんほどらします。
 観察かんさつは、だい10かい講座こうざおこないます。

 ツルグレンの準備じゅんびわったところで、土壌どじょう分析ぶんせきにもどります。
 容器ようきなかみずんできたので、土壌どじょうECと土壌どじょうpHの測定そくていおこないました。

 ECは、電気でんき伝導でんどう水溶液すいようえきちゅうのイオンの濃度のうど)をしめ数値すうちです。チッちっ肥料ひりょう成分せいぶんはイオンされ、イオンのりょうおおいと電気でんきつたわりやすくなります。純粋じゅんすいみずは、ほぼ0をしめします。

 pHは、酸性さんせい・アルカリせい度合どあいをしめ数値すうちです。純粋じゅんすいみずはPH=7「中性ちゅうせい」です。数字すうじひくくなると「酸性さんせい」でたかくなると「アルカリせい」です。

 一般的いっぱんてき作物さくもつてきした数値すうちは、ECは0.1~0.3、pHは6.0~6.5になります。

 結果けっか以下いかのとおりです。

 水田すいでんB:かなり窒素ちっそ不足ぶそく
 水田すいでんC:窒素ちっそ不足ぶそく
 水田すいでんD:つちだがやや貧弱ひんじゃく
 水田すいでんE:地力じりき必要ひつよう
 水田すいでんF:地力じりき必要ひつよう
 実生みしょうりん窒素ちっそ不足ぶそく
 蓮田はすだ地力じりき必要ひつよう
 はたけ(耕起こうき):灰分かいぶんおおい、窒素ちっそ不足ぶそく
 はたけ(一般いっぱん):窒素ちっそ不足ぶそく
 野草やそう広場ひろば窒素ちっそ不足ぶそく

 今回こんかいは、あめ影響えいきょうもありECのうごきがられませんでしたが、 全体的ぜんたいてき窒素ちっそ不足ふそくしていることや水田すいでんエリアとはたけでpHの数値すうちちがいがわかりました。 この結果けっかまえて今後こんごつちづくりをっています。

 だい10かいは、「こもはずしとツルグレン分析ぶんせき」をおこないます。